先日開催しました「セックスのお話」のワークショップでのアンケートに質問を書いてくださった方が数名いらっしゃいました。ご質問、ありがとうございます^^
今回もこのご質問にお答えしますね。
いつもありがとうございます、カウンセリングサービスの沼田みえ子です。
お父さんの記憶がないケース
父親についてのお話(社会の象徴、世の中の男性の象徴など)がありましたが、父についての記憶がほとんどない場合どうなるのでしょうか?
とても鋭いツッコミのご質問をありがとうございます。
ワークショップでのレクチャーでもお伝えさせて頂いたのですが、
お父さん = 世の中の男性の代表選手 = つまり男性のイメージ
となります。
では例えば、物心ついた時には離婚などでお父さんがいない方も世の中には沢山いらっしゃいます。
その場合はお父さんに準ずる位、あなたに関わった男性がそのポジションをとります。
例えば家族ならばおじいちゃんやお兄ちゃん、またはおじさんなど年上の親戚の男性、社会的で言えば印象に残る先生がこれに当たります。
個人的なカウンセリングでの経験ですと、
おじいちゃん、親戚のおじさん、お兄ちゃん、学校の先生など恩師
の順番で影響力の差が出てくるかな、と思います。
なぜおじいちゃんや親戚のおじさんが筆頭に出てくるかといえば、私たちの人格を形成、または思い込みを形成するのは、
赤ちゃんに近ければ近い分だけ、影響を受けやすい、
と言うことです。
それくらい、私たちの心は最初は純粋無垢で、その時どんな環境だったかがその後の人生に影響を受けると言うことです。
お父さんに嫌悪感しかいないケース
お父さんに問題があった事例も沢山伺います。
DV,モラハラ、ギャンブル依存症、浮気、借金、アルコール依存症。
こんなお父さん、家族の悪!!としか思えないかもしれません。
そのために、あなたは大変な目にあって来たはずですから。
お父さんには怒りしかない。
男は敵だ!信用できない!!
そんな人も沢山いると思います。
もしかしたらそう思っている人は、
恋愛がうまくいかない、結婚したけれど夫とうまくいかない、
そんな現実があるかもしれません。
セックスレスになる
セックスとは女性にとっては相手を受け入れる行為です。もしも男性に対して嫌悪感があるとするならば、そんな相手を自分の体に受け入れたい、とはなかなか思えませんよね?
自分の体を開け渡したくない、と言う思いからセックスを拒んでしまうことにつながるケースがあります。
男性とついつい競争してしまう
お父さんを味方に思えないと、どうしても「敵」と思い込みやすくなります。
すると、パートナーである夫や彼に対してもどこか「負けたくない」と言う意識が生まれやすく、
LINEをどちらが発信したのか、発信の数
家事の負担量
家計のお金をいくら双方で出すのか
デートでの払う金額
子供に関わった時間数
などをどっちが多い、少ない、どっちが大変なのか?といった大変さの競争などにもつながるケースがあり、どこか喧嘩腰になりやすい状況を作ります。
甘えられないし、相手の甘えも許さない
競争意識に関連しますが、「甘えること」をまるで自分が弱い立場になったように感じ、それがまるで「負け」と言う現実を作ってしまているような錯覚に陥ることがあります。
男性は自分の存在意義を知りたいと思うことが多く、「頼られる、当てにされる」ことに喜びを感じるもの。「甘える」と言うものは、「頼る、当てにする」と言う行動の1つと捉えられます。
この甘える行動が取れないと、相手は「自分には存在する価値、または頼りにされるだけの力がないのでは?」と自信を失わせることにも繋がり、パートナーシップがうまくいかなくなることにも繋がりかねません。
また女性に癒しを求めたり、自分を受け入れて欲しいという欲求を男性は持ちやすいのですが、「男性の甘えを許さない」と言う意識が女性側にあると、どうしても男性を癒すこともできず、相手を拒絶する行動に出やすくなります。
では、どうすれば良いのか?
お父さんはなぜ、あんな態度をとっていたのか?
お父さんなりの理由が必ずあるはずです。
もちろんその理由を知ったところで、私の怒りは収まらない、と言う方も多くいらっしゃるかもしれません。
まずはその怒りや悲しみといったマイナス感情を解放していくことが、とても大事なこととなります。
足の骨が折れているのに歩くことをしたら痛くてうまく歩けないのと一緒で、心の傷が癒えていないのに、誰かを理解する、許すなんてとてもじゃなけれど無理があります。
感情は文字化していくと、客観的に見ることができ、手放し安くなります。
誰かに胸の内を話す。
紙に書き出してみる。
特に話して誰かに共感してもらえると、辛い感情は手放しやすくなります。
その上で、大人のあなただからこそ見える、お父さんの当時の心情や状況をもう一度振り返ってみる。
それはなかなか難しいことかもしれません。
1つ大事なことは、お父さんを許すことができなくても、パートナーシップを改善することは可能です。
ただ「あぁ、私、お父さんのことまだ怒っているんだなぁ。それを彼に投影してしまっているんだなぁ」と言うことに気づくだけでも、半分は癒しが進んでいますから。
こちらの記事も参考になるかと思います。