先週お伝えした心理学講座「インナーチャイルド、インナーペアレント〜あなたの人生を前に進める〜」にご質問を頂きました。
会社にお勤めのあなたもこのような場面、ありませんか?
いつもありがとうございます、カウンセリングサービスの沼田みえ子です。
【沼田みえ子カウンセラー】
今日の心理学入門講座・インナーチャイルド・インナーペアレント、自分が悩んでいる問題と重なって、とってもためになりました。
50の質問で、もう少しお聞きしたかったところがありました。
自分は、Critical Parentが大きかったですが、自分へ優しい言葉をかける承認や、プライベートでは周囲への承認も、比較的できているように思います。(特に神戸メンタルの講座を聞き始めてから・・)
ですが、会社においては、同僚や後輩・上司に対してどうしても妥協できず批判的になってしまいます。
また、仲の良い同僚は、完全なるNPもしくはFC傾向で、「相手のいいところを引き出してあげる」ため、周囲を褒めてばかりいるのですが、私にはそれも無責任に思えます。
(例えば後輩の特徴が「おっとり癒される」は長所ですが、「仕事のスピードが遅い」とも言えます。
私もプライベートでなら、おっとりしてて癒されるよ〜!と褒めてあげたいですが、仕事ではそうも言っていられない・・みたいなジレンマがあります)
何をもっと詳しくお聞きしてみたかったかというと・・、
『会社という成果を問われるような場で「CP大きい人」がNP(優しい私)でいるためにはどうしたらいいか?』です。
もしブログなどで機会があれば、ぜひ記事にしていただきたいです。
今日の講座、勉強になりました。次もまた楽しみにしています。
本当に素晴らしいご質問メールをありがとうございました。
あなたはなぜ優しくありたい?
文中にCPだのFCだの、なんのこっちゃ?と思う読者様が大半だと思うので、まずはそこから解説しますね。
今回の心理学講座では、交流分析での心理学を使って心の中の5人の私がいますよ、というお話しをしました。
以下、実際に講座内で使用したパワポの画像です。
講座内で50個の質問に答えてもらい、受講生の方達に一体どの私が心の中で力を持っているか?を探って行ってもらいました。
そしてご質問をしてくださった方(仮にクッキーさんとします、今ちょうどカントリーマアムを食べながらブログを書いているので)は、CP、つまり「厳しい私、批判的な私」の数値が高かったわけです。
でも、CPが高い人の長所は、「責任感がある、人を教育する才能があり、社会人としての指導者、権威者に向いている」という点があります。
おそらくクッキーさんは責任感があり、仕事もできる方なんじゃないかな、と思うわけです。
クッキーさんは社会においては、必要で大切なスキルを持ち合わせているわけですね。
ですが、NP、つまり優しい私でいたい、と感じているわけです。
どうして優しい私になりたいんだろう?
カウンセラーは、そっちがとても気になるわけですね〜。
ですが、会社においては、同僚や後輩・上司に対してどうしても妥協できず批判的になってしまいます。
また、仲の良い同僚は、完全なるNPもしくはFC傾向で、「相手のいいところを引き出してあげる」ため、周囲を褒めてばかりいるのですが、私にはそれも無責任に思えます。
もしかしたらクッキーさんは仕事はできるけれど、「憎まれ役」をやっていて、褒め褒め星人の同僚は「いいとこ取り」をしているように感じるのではないかな?と思いましたがどうでしょうか?
そりゃー人間は、褒められたいですからね。
褒めてくれる人を好きになりますよね。
もしかしたら同僚の方が、人気度も高くなったりね、、。
そうすると、「ここは会社なんだ!仲良しごっこしに来てる場所じゃないんだよ!数字が全てなの!結果出してナンボなんだよ!」って、結果を出そうと日々頑張っているクッキーさんにとっては面白くはないでしょうね。
少なくとも、私がクッキーさんの立場だったらそう感じちゃうだろうなー。
きっと、今までも頑張って結果を出してきたクッキーさんだったのでしょう。
もしかしたら、ご両親が「結果を出す」ことをよしとし、クッキーさんにも子供の頃から結果を出すよう求めてきたのかもしれませんね。
となると、頑張ることが善で、頑張らないことが悪と思う傾向が強くなると思うのです。
だから「仕事が遅い後輩」には「もっと頑張りなさいよ!」と言いたくなる気持ちがむくむくと湧いてくるのではないでしょうか?
でも職場ではやはり「成果を出す」「結果を出す」ことは大事なことだと思うのです。
だからこそ、私もプライベートでなら、おっとりしてて癒されるよ〜!と褒めてあげたいですが、仕事ではそうも言っていられない・・みたいなジレンマがあります)
そう、仕事ではそうも言ってられないのですよね。
だから、「おっとりしてて癒されるよ〜」と褒める必要は私はないと思うのです。
「え?沼田さん、答えになってないよ?」って思います?
まぁ、もう少しお付き合いくださいな。
おっとりさんの意識とは?
クッキーさんには見えていないかもしれませんが、このようによく言えば「おっとりさん」、辛口だと「仕事の処理スピードが遅い方」は、とても自己攻撃しているものなのですよ。
仕事が遅い私はダメな人
なんで私ってできないんだろう
こんな私、大嫌い
そのような自己攻撃をしている可能性が高いのです。(え?そうは見えませんっと思うかも、ですが、可能性は高いですよ!)
で、自己攻撃している分だけ、他人のせいにしたくなるのが人間ってもの。
こんな私に産んだ親が悪い
だって、仕事量が多いんだもん
私にこんな難しい仕事振る上司が悪い
私なりに頑張っているのに、文句を言うあなたの心が狭い
みたいに。
でも他人のせいにしたいくらい、「私が悪い」という罪悪感が大きいとも言えるわけです。
「私は悪くなんかない」という気持ちは、心のどこかで「私は悪い子」と思っていなければ、生まれない感情ですから。
この感情は、そのご本人は本当に辛いものです。
もう会社に行きたくないくらいに、自己攻撃をする日もあったかもしれません。
何をもっと詳しくお聞きしてみたかったかというと・・、
『会社という成果を問われるような場で「CP大きい人」がNP(優しい私)でいるためにはどうしたらいいか?』です。
つまり、後輩ちゃんのこの罪悪感、自己攻撃をちょっとでも減らしてあげる言葉掛けを意識されたらいいのでは?と思います。
この場合自己攻撃は主に、仕事に関することが多いもの。
仕事が遅い私はダメな人
なんで私ってできないんだろう
こんな私、大嫌い
こういう気持ちって、人は感じたくはないものです。
だからこそ、クッキーさんがこの自己攻撃を減らしてあげることができたら。
具体的には、仕事に関する小さなことで、承認をしてあげて欲しいのです。
なぜならば、本人なりに頑張っているけれど、おそらくほとんど承認された経験がないものですから。
だから実は傷ついているのですよ。
本当に自分はダメ人間なんじゃないかって、自分を責めている可能性はありありです。
例えば、、、
「報告書のグラフの表示の仕方がわかりやすかった。」
「報告書、締め切りまでに出してもらえて本当に助かりましたよ。」
「この前お願いしていた資料作成、構成がよかった。」
このように承認してあげたら、この後輩の方はどんな気持ちになるでしょうか?
しかも、仕事に真摯に向き合い、努力して厳しさを持ち合わせているクッキーさんだからこそ、言葉に信憑性が出てきて、意味を持つのだと思います。(権威を感じますから)
仕事に努力を怠らないクッキーさんにとっては報告書をまともに作ることは「当たり前でしょ!」と思うことかもしれません。
でも、そのクッキーさんの努力を、頑張りを他者にもっともっと承認された分だけ、きっとクッキーさんはこの伸びしろのある後輩の方を承認できるのでは?と思いますよ。
ですのでクッキーさんを承認してもらえる場所を作ることも、また必要なことかもしれませんね。
お友達や先輩、上司。
よかったらカウンセラーも承認のプロなので、是非使ってみてください。
この度は、本当に素晴らしいご質問をありがとうございました。
次の私の神戸メンタルの講座は12/11(金)19:00〜20:50、カウンセリング講座です。
またしても、心理学、これ知りたいぜー講座を予定しています。
講座後の懇親会のある金曜日担当ですので、是非またご視聴していただけたら嬉しく思います。