私は出来の悪い妻なんです!(パートナーとの競争を手放した話)

以前の駐在と今の駐在。
日本に住んでいた期間心理学を学ぶ機会に恵まれ、今回の駐在では今までの自分とは
随分違うなぁ・・と実感しています。

以前はデキル妻頑張っていました。
結婚した当初から海外駐在でしたので、
お料理が上手で、
語学に堪能で、
夫の仕事の邪魔には決してならない、サポート上手の妻。

そんな妻にならなければ
きっと夫はそんな妻を望んでいるはず
そんな妻にならないと「ダメ奥さん」のレッテルをはられ、
もしかしたら嫌われちゃうかも・・・。

そんな怖れからスーパー奥さんになるべく、頑張る日々でした。

香港に住んでいた時代には現地大学の語学コースで広東語を習得し、
ドイツではドイツ語習得のために2人目妊娠中、つわりで吐きながら課題のドイツ語での
エッセイを書いていた日々。

当然、大変に感じる日々でした。
そりゃそうです、等身大の自分よりも「出来る自分」を見せようとしていたわけ
ですから。


けれども大変に感じることも認めないようにしていました。
今の生活を大変に感じるのは、自分が出来の悪い妻だから。
他の駐在妻はそつなく毎日を過ごしている。
大変に感じるのは自分が出来ない妻だという証拠。
そんなのは嫌。 そんな証拠を認めるのは嫌だよ!

なので、この「大変に感じる感情」を抑え込もうとしていました、無意識にですけれども。
すると、「大変さの競争」を今から思い返すと夫としていたように思います。
感情を自分の心の中で感じないように抑圧すると、
別の所でこの感情が湧きあがってきてしまうんです。


「私の方が24時間育児で大変なんだから
「俺だって仕事の重圧があって大変なんだ
「私は何か国語も習得して大変だったのよ
あなたなんか英語だけで仕事がまわっていくじゃない

こんな調子で「自分の方が大変なんだ!」とお互いにアピールをしていたんです。

心理学を学んだ今、私の考えは随分変わりました。
今回は最初から「私は出来ない事だらけの妻」として、今回の駐在はスタートしました。

こちらの子供達の学校の新学期は8月末から。
学年の初めには学校の規則やら、選択科目の案内やら各種申し込み用紙など何十ページも
わたる英語の冊子を読まなければなりません。

以前の私なら頑張って夜寝る時間も惜しんで、辞書を引き引き頑張ったはず。
けれども「夫の方が英語数倍上手だからお願い。
私はお料理は好きだから、そっちは任せて!」
と、「自分はできませーん!」と最初から白旗を上げられるようになりました。

無能な自分をさらけ出すようで、以前ならば絶対出来なかったこと。
夫の足かせの存在になって、嫌がられるのではないか?
そんな怖れも以前にはあったのですが、夫はそうは思わないようでした。

「僕のこと、頼ってくれていいんだよ。
ミエポンは毎日、おいしいご飯を作ってくれるじゃない。
日本食がほとんど手に入らないこんな場所であっても。」

「家族がきて、足かせになっているんじゃない?
実際、仕事に100%時間を使えなくなているでしょう?
私、自分の無能さに自分でがっかりなんだよ。

「僕は9カ月長くこっちに住んでいるんだよ。
生活に僕の方が慣れているには当たり前。
今ミエポンが出来ない事だらけなのを責める気持ちはないよ。
でも僕は1人でここにいた時、食生活はひどいものだった。
毎日アスパラとベーコンを炒めたものばかりだったもの。

出来る人が出来ることをやればいいんだよ、きっと。」

今までの自分は、
頑張っていると、その頑張りを認めてよなんで認めてくれないのよ
と、どこかパートナーに喧嘩腰になってしまっていました。

でも今はもう頑張り過ぎはやーめた!
と無理に背伸びする自分をやめると、出来ない部分をパートナーが代わりにやってくれた時に、
感謝の気持ちが生まれてきます

「お~!英語上手だね~。こんなにたくさんの書類、よくこんなに早く
目を通せるね。助かったよー」
「高速のハンドルさばき、私にはできないよ。
すごいね。流石だわ」

こんな言葉に夫も嬉しさを感じる様で、私のように出来ない妻でも
「重荷」には感じないようです。
それよりも喧嘩腰の競争心旺盛のパートナーの方に「うんざり感」や「怖い妻」
を感じるようです。(カウンセリングをしていて、この例は本当に多いです)

出来ない自分をさらけ出すことって自分プライドとか、恥かしさ、自尊心などが
絡み合って、ホント、私にとっては難しいものですけれどね。

今日もブログを読んで頂き、ありがとうございます。
良い一日でありますように。

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この記事を書いた人

沼田みえ子のアバター 沼田みえ子 心理カウンセラー

1968年4月横浜生まれ。夫婦関係、恋愛問題が得意。

JAL国際線CAとして世界中の空を飛んだあと横浜ー大阪と2年半遠距離恋愛だった彼と1994年に結婚。離婚の危機にあった夫と夫婦再構築の時に心理学を知る。2012年よりカウンセリング活動を開始。カウンセリングだけではなく、講演、心理学ワークショップの講師など精力的に活動しています。

年間有料電話カウンセリング指名本数で、2位を1回3位を4回弊社で表彰された実績を持つ。

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