自立と依存のバランスはシーソーのごとく

事の発端は夕食の「あさりの酒蒸し」を焦がしてしまったことでした。

「あぁ、折角おいしい夕食を食べてもらいたかったのに!」
「どうして焦げ臭いにおいがしていたのに、誰も気がつかなかったの?」
「もうクタクタだよ!なんで私ばっかり忙しいの?」
そんな色々な思いが心の中で交差し、涙が次々あふれ、声をあげて泣き出してしまいました。

日々、カウンセリングの場で「少し休む事を自分自身に許しましょう。」「助けを求める事を許可していきましょう。」等と言っているのに、実際、自分は1人で頑張ってしまう、完璧になろうと気負っているところがあります。
全くもってカウンセラーとしてお恥ずかしい限り・・。

この前の週末は、多くの仕事を抱えていました。
PTAの溜まっていた仕事をこの週末に片付けてしまわないと・・・
そういえばアイロンをかけないといけないシャツが山盛りだった・・・
この週末は久しぶりに子供達と過ごせるから、次男の習い事の送り迎えもしないといけないし、
勉強も見てあげないといけないな・・・

以前と違い今は仕事をするようになり、全ての時間を家族の為に・・・とは出来なくなった事に少なからず罪悪感を感じ、その代償を払うかの如く何とか完璧な妻、母をこなさなきゃ・・・
と、とにかく無理をしていたのだと思います。

この週末は朝から夜まで2日間、走り回ってとにかく普段家族に迷惑をかけている分、がんばらなきゃ、がんばらなきゃ・・・・としてきました。

夫「ちょっとリビング、もうちょっときれいにしておいてよ。」
私「あ、うん、わかった。普段出来ないもんね、頑張るよ。」
長男「ママ、このお弁当箱、洗っておいてよね。あと塾の夏期講習の案内も目を通しておいて。」
私「OK,わかった。」
次男「ママ、今度僕の誕生日のDS、ネットでオーダーしておいてよ。」
私「あー、そのことはパパに相談しないと。」
次男「なんで?もう友達と一緒にやるって約束しているのに。ママからちゃんと言ってよ!」
次男「もうすぐプールの授業がはじまるし、水着出しといてよ。」
私「あー、どこやったっけかな?」

家族3人がそれぞれ私にあれこれ注文してきます。
それを秘書のようにこなしていく自分。
他の家族3人が、皆全ての事を私に丸投げしていくようで正直悲しい気持ちになっていました。

掃除をしても掃除をしても汚していく子供達。
昼ごはんを作り終えれば、今日の夕飯は何?と訊く家族・・。
やってもやっても終わりがないようで、いつも家事に追われているような毎日。
あぁPTAの雑務が残ってる、そういえばブログの原稿もまだ何も書いていなかった・・・
あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ・・・

あまりに疲れていたのか、あさりのはいったフライパンをIHヒーターにかけたまま、シャワーを浴びてしまった私。
そしてシャワーを終えて出てきたら、焦げ臭いにおいに気がつき、慌ててキッチンに行くと・・・
焦げ付いたあさり・・・・
それを見て、何かがプチっと切れてしまった感じがしました。
そして、ブログ冒頭の感情が渦巻き、涙が後から後から出てきてしまい・・・・
声をあげてフライパンのあさりをかき回していました。

最初に私の異変に気がついたのは次男。
すぐに長男の部屋に飛んでいき、その後お風呂場にいる夫に「ママが大変だ!ママが泣いてる!」と伝えに行きました。

皆がわらわらとキッチンにやってきました。
夫は「大丈夫、これくらいなら食べられるよ!」と言い、
次男はつまみ食いしながら「大丈夫だよ、ママ。すごくおいしい」と言う。焦げているのに無理してるんだな~~と余計落ち込む自分。
長男は「ママ、泣かなくても大丈夫だよ、焦がしたくらいで泣くなよ。」とハグしてきました。
長男は普段は思春期特有の「ママとは距離を置く」という態度ですが、海外育ちでここ一番というときはどうやらハグすることには抵抗は少ないようです。

「そうじゃないの!私が大変だったって事に気がついて欲しかったのよ!焦がしたことが問題じゃないの!」と
泣きながら寝室へ。
皆、これはただ事ではない!と普段はほとんどやらない配膳を手分けしてやってくれました。
次男はママを少しでも助けようと、コップを洗っていたら落として割ってしまい、破片を集めていたら指から流血・・。

家族はあんなに私に丸投げ(依存)だったのに、この時は私が放棄したような状態になり(依存)、一斉に私以外3人が「自立」に動きました。
そんなことを泣きながらベッドでふと考えていました。
家族はチームで各々バランスを取り合っているというけれど、本当だな。
私が頑張って「自立」に立つと、皆がちゃんと「依存」の位置につくけれど、
もうできない!と私が「依存」に動くと、ちゃんと他の3名が「自立」に行くのだなー。
「ママやっぱり無理だわ!」と時には白旗を上げることも出来るんだな・・・。
そう思うとちょっと肩の荷が下り、すごすごとリビングに行くと、3人が何とか食卓を整えていました。
この日は食器も洗ってくれ、その後は皆がマッサージまでしてくれ、至れり尽くせりで極楽気分でした。
が、翌日の月曜日はまた普段の皆に戻り、朝は
「ママ―、フォークだしてー。」
「あー、ジャム冷蔵庫から出して―。」
とすっかり元に戻っていました。
でも、きっとシーソーは動くということがわかったので、私もしばらくはもちそうです。

今日もブログを読んでくださりありがとうございます。
皆さんにとって良い一日になりますように

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この記事を書いた人

沼田みえ子のアバター 沼田みえ子 心理カウンセラー

1968年4月横浜生まれ。夫婦関係、恋愛問題が得意。

JAL国際線CAとして世界中の空を飛んだあと横浜ー大阪と2年半遠距離恋愛だった彼と1994年に結婚。離婚の危機にあった夫と夫婦再構築の時に心理学を知る。2012年よりカウンセリング活動を開始。カウンセリングだけではなく、講演、心理学ワークショップの講師など精力的に活動しています。

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