先日、「自分が主役で生きる人生〜アカウンタビリティマインドを育てる〜」というテーマで心理学講座を行いました。
その講座内でご質問を頂き、講座内でお答えできなかった分をブログでお答えしていこうと思います。
いつもありがとうございます、カウンセリングサービスの沼田みえ子です。
私は仕事場の男性とあるいはその組織とうまくいかず、規定の期間で辞めさせられることが重なり(3回)、もう就職するのが怖くなってしまいました。そういう場合はどのように自分を考えていけば良いのでしょうか、、、
今日のランチはタイグリーンカレーでした。長男が「インドカレーよりもこっちの方が好きだな」と言ってくれたので、また作っちゃおうかな〜、と思わせてくれる幸せなひと時でした。
というわけで、今日のご相談者さんはグリーンさんに決定です。
グリーンさん、ご相談をどうもありがとうございます。
3回も辞めさせられる体験をすると、「次もそうなるんじゃないか」と怖くなっちゃいますよね。私もグリーンさんの立場だったら、やっぱり怖くなると思いますよ。
少しでも怖れを持つことなく、気持ちよくグリーンさんが働けるように、グリーンさんの癒しが進むようなブログ記事をお届けしますね。
会社組織は上下関係で成り立っている
どの会社組織もそうですが、チームがあり、そのチームをまとめるリーダーがいて、そのリーダーを指導するさらにまた上司がいて、一番上には社長が君臨していますよね。
自分のポジションより上の立場の人は、「私より偉い人」という見方を私たちはするので、権威を感じます。
会社であれば上司、学校であれば先生、家族ならばお父さん、またはお母さんに当たります。
昔は家族内での権威は多くはお父さんのケースが多かったのですが、最近はお母さんの方がお父さんよりも力があって立場が上、というケースも出てきました。
小学校高学年から思春期の間に、このお父さん(またはお母さん)をどのように見てきたか、感じてきたか、によって、会社内の上司、または組織に対してどう感じるのか?に影響が出てきます。
私は仕事場の男性とあるいはその組織とうまくいかず
「男性」とあるので、グリーンさんはお母さんではなく、お父さんとの間にわだかまりがあるのではないか、と推察できるのですが、どうでしょうか?
今回は、この組織とのトラブルに発展しやすい、「お父さんとの権威との葛藤」に沿ってお伝えしていこうと思います。
もしもグリーンさんがお父さん(お母さん)と良好な関係で、当てはまらなかったらごめんなさい。
私たちは無意識に、お父さんに抱く権威との葛藤の感情を同じように権威に感じる対象(男性の上司や先輩)に投影してしまうと以下のようなことが起きます。
上司とうまくいかない
上司に可愛がられない
上司との間にトラブルを起こすことが増える
上司が苦手に感じられ、怖くて仕方なくなる
上司という存在は、部下の人事決定権を持っていますから、グリーンさんが直面するような「規定の期間で辞めさせられる」事態が起きやすくなります。
部下に反抗的な態度を取られたり、または自分を怖がって近づいてこない部下だとコミュニケーションが取りづらい状況になり、仕事に支障が出やすくなりますよね。
そんな部下とはどうしても距離を取りたくなりますし、一緒に仕事もし辛くなります。
ということは、上司に投影する感情を良いものにすれば、ここは解決できると言えるわけです。
つまり、「グリーンさんがお父さんとの間に感じるわだかまり」を癒していければ、職場での人間関係の問題も解消していけるわけです。
これからその手順を順に解説していきましょう。
まずは理解から
グリーンさんがお父さんとの間にわだかまりを感じるとしたら、お父さんに対して怒りを感じているかもしれませんね。
グリーンさんが望むような対応を、お父さんはしてくれなかった、、そんな悲しみはありませんか?
お父さんはなぜ、グリーンさんを上手に愛せなかったのでしょうか?
大人に成長されたグリーンさんの「大人目線」で、ちょっと考えてみませんか。
「会社で上司から怒られ、取引先からも怒られ、商談がうまくいかず、お父さんもいっぱいいっぱいで余裕が持てなかったのかも。」
と会社で働いた経験のある今ならば、お父さんの気苦労は昔よりも理解しやすいのではないでしょうか?
もちろん頭では理解できても、感情的にはまだお父さんを受け入れたくない。
そんな気持ちもあろうかと思います。ですよね、それは当然の反応です。
ただ怒りを感じていた対象者を理解しようという目線や意欲を持てたということは、グリーンさんがそれだけ成熟した大人の心があるという、何よりも証です。
ご自身のことをどうか褒めてあげてくださいね。
次は許し
お父さんは当時は余裕がなかったのかも、と相手の立場を理解したり、グリーンさんが望むような対応ができなかった理由をあれこれと探していくことで、相手を許しやすくなっていきます。
「お父さんの行動には、本当に腹が立ったけれど、仕方なかったことなのかもしれないな」と少しづつですが、大目に見れるような心理状態になっていきます。
もちろんこれはとても時間がかかることで、100%許せるようにはなかなかならないかもしれません。
それも当然のこと。長い間、もやもやした気持ちを抱えてきたわけですから。ですからグリーンさんのペースを大事にしてくださいね。
最後は愛を受け取ってみる
お父さんは私に暴力を振るうこともあった。でも、その当時はお父さんも会社で生きていくのに必死だったのかもしれない。
家族を養うプレッシャーに押し潰されそうになっていたのかもしれない。
「でもそのお父さんが、お父さんなりに私を愛情を与えてくれていたとしたら、何がある?」
グリーンさんの欲しい愛情の形ではなかったかも、ですが、お父さん「なり」に、、とお父さんの愛情を探してみて欲しいのです。
「宿題、ときどき教えてくれたな」
「日曜日、遊園地に連れて行ってくれたな」
「外食に行った時は、いつも、好きなもの選んで良いぞー、って言ってくれていたな」
など、お父さんなりの愛情を探して、その愛と繋がってみてください。
権威の象徴であるお父さんと愛で繋がることができるようになると、その投影先である会社の上司や先輩などとの関係性に良い影響が出てきます。
上司なりに気を遣ってくれた時もあったのかも。
仕事量など、配慮があったのかもしれない。
そんなお父さんに感じた良い投影が、上司への投影として返ってくるようになります。
なかなか進まなくても自分を責めないでください
この権威との葛藤と呼ばれる心理パターンは、なかなか癒しが進まないことも多いものです。
許せたと思っても、また強い怒りが湧いてきたり。
愛と繋がれた気がしても、また怖さが出てきたり。
3歩進んで2歩下がる、のようなプロセスを経て、少しづつ進むものなのです。
「許せないけれど、許してみようと取り組んでみた」
「ちょっとだけだけれど、お父さんの愛を見つけられた気がする」
そんなちょっとづつちょっとづつで良いのです。
ちょっとの進みでも、「私はよくやっている!」と褒めることが大事です。
その少しづつの積み重ねによって権威との葛藤を癒していくことができ、やがて乗り越えられることに繋がっていくのですから。
もしも上手にできなければ、是非一緒に取り組んでみましょうね。その時は是非ご連絡をお待ちしています。
一人で取り組むよりも、時間的な節約には繋がると思いますから。
グリーンさん、この度はご相談をどうもありがとうございました。