先日にお届けした心理学講座「自分らしく生きるということ」にご参加してくださった皆様、どうもありがとうございました。
その講座内でご質問を大募集しましたので、順次ブログでお答えしていきますね。
いつもありがとうございます、カウンセリングサービスの沼田みえ子です。
褒め言葉が受け取れない!
条件付きの自己肯定感はあっても、無条件の自己肯定感がなく、カウンセリングを受けても人に沢山肯定してもらっても心が否定して受け入れられない場合、どうすればよいでしょう?態度では、ありがとうと言いますが、心の中ではブロックしています。
もし自分じゃなければもっとできるのいにとか、社交辞令じゃないかとか、カウンセリングのテクニックじゃないかとか、考えてしまいます。
最近、椎茸におしょうゆを垂らし、とろけるチーズを乗せてトースターで焼いた料理にハマっています。椎茸の香りとチーズの濃厚な味のマリアージュはめっちゃ簡単なのに結構美味しいのです。
というわけで今日のご相談者さんは、しいたけさんに決定です。
しいたけさん、ご質問をありがとうございます。
しいたけさんに限らず、結構このように褒められても、「心にもないことを」「どうせ社交辞令」「カウンセラーだから、お仕事としてそういうんでしょ?」と思ってしまう方って少なくないんじゃないかな、と思いますがどうでしょうか?
まずは心の悲しみを癒してから
私達は生まれた時は、自分のことを否定していないものなのです。
でも自分自身が関わってきた人たちから、否定されることで、「自分はダメなんだ」「自分は間違っているんだ」という思いを抱くことになります。
人は否定されて、嬉しいはずはありません。
そこには、悲しみ、悔しさ、惨めさ、寂しさを感じ、心は傷つきます。
傷ついた心を抱えたまま、誰かに褒められても、嬉しくないものです。
心に響かないものなのですよ。
まずは、過去、傷ついた自分自身の心に寄り添っていくことから初めてみませんか。
きっときっとしいたけさん、沢山泣いたこと、あったのではありませんか?
悲しい気持ちを感じたこと、沢山あったのではありませんか?
悲しかったよね、嫌だったよね。
そんなこと、言われたくなかったよね。
その時のしいたけさんに、私は寄り添ってそんな言葉をかけたいです。
本当に自分はダメだと思ってしまう理由
元々日本は謙遜の文化で、自分の身内や持ち物など私たちの親世代は人前でその親(つまり祖父母たち)から、
「うちの子は愚息で、、」と表現されたり。
何かを差し入れするときにも「つまらないものですが、、」と渡す習慣を垣間見てきました。
そのような状況が前提としてあるので、多くの親世代には、
子供は褒めない
むしろできていないところを指摘する
ということが普通の感覚になっている背景が多分にあります。
更に加えて、
「お姉ちゃんは出来がいいのに、あなたはダメね」
「あなたは可愛げがない」
「産まなきゃ良かった」
「あなたはどこか変なのよ」
などと、否定的な言葉を投げかけられて育つと、私達が思う以上に、心はひどく傷つき、そして
心から、自分はダメなんだ
という思い込み、いや、もう洗脳と言った方がしっくりくる位、それ以外の言葉を受け付けない状況になります。
でも、それこそ洗脳って、「あれ?もしかしたらこれは洗脳か?」と自分の思いに疑いを持つことで、洗脳って解けるのです。
そして、「しいたけさんはなぜ、ここまで自分は褒められる存在ではない」と頑なに思おうとしているのか、なぜこの思いを手放したくないのか、考えてみてほしいのです。
心理学では「手放せない」のは「手放したくない」という見方をしていきます。
しいたけさんにはしいたけさんなりの、「私はダメな存在なんだ」という思い込みを手放したくない理由があるみたいですよ。
例えば、、
ダメな自分と自分で自分を責めていれば、周りからは責められないで済むから、とか。
自分はダメな存在、ということにしておけば、嫉妬されなくて済むから、とか。
自分に期待しなければ、できなくてももう傷つかなくて済むから、とか。
それらの理由と、「でもやっぱり自分は変わりたい」という思いとどちらの気持ちがしいたけさんにとって大きいか、天秤にかけるといいかもしれません。
そしてね、「でもやっぱり私はこのままじゃ嫌だ!」の思いが大きくなるまで、ゆっくり待つことも大事だと思うのです。
過去の傷が大きいければ大きいほど、「どうせ私は変われない」という思いは強くなっているものですから。
それくらい、心の痛みが大きいということ。
まずはその痛みに、そっと寄り添うことを大事にしてみてくださいね。