今現在、不登校の子どもの数は過去最高になり、統計では令和5年(2023年)には小中高合わせて41万5千人もいるそうです。
私が伺うご相談でも不登校のお子さんを持つお母さんからのものは、以前に比べてやはり増えた感覚があります。
いつもありがとうございます、カウンセリングサービスの沼田みえ子です。
お母さんの気持ちを安定させることがまず大事
お子さんが学校に行けなくなると、お母さんは色々不安になりますよね。
勉強が遅れたらどうしよう?
そもそもどうして学校に行きたくないんだろう?何が原因なんだろう?
このままずっと社会に戻れなくなったらどうしよう?
私の育て方が間違っていたのだろうか?
周りの人からどう見られるんだろう?両親や義理の両親に知られたら何て言われるんだろう?
他の子は普通に学校に行けているのに、なぜうちの子は行けなくなっちゃったんだろう?
ずっとゲームをしたり動画を見てばかりだけれど、このままさせてていいのだろうか?
本当に色々な不安感で心がいっぱいになるからこそ、心のバランスを崩してしまい、イライラ感が募って「なんで学校に行けないのよ!甘えてるんじゃないよ!」とお子さんに怒鳴ってしまうこともあるかもしれませんね。
そして「あぁ、怒鳴ってしまった。怒鳴っていいことなんかないのに、、」と自分を責めてしまったり。
学校に行けないお子さんも、「実は学校に行かねばならないことは頭ではちゃんと理解しているけれど、なぜか行けない。こんな自分はダメな子なんだ」と自分を責めていることがとても多いものです。
だから必要以上にお子さんに怒りをぶつけないためにも、お母さんの心の安定をまず第一優先してくださいね。
お母さんの気持ちをわかってくれる方、味方でいてくれる方、支えてくれる方はいますか?もしも身近にいらっしゃらない時は、是非私たちカウンセラーも頼ってみて頂きたいです。
あなたのお子さんとの関わり方は?
子育ては本当に難しいですよね。子ども一人一人に個性もありますし関わり方にドンピシャな正解があるわけでもありませんし。
ただ不登校になってしまう子供達は、心に何かしらの想いを抱えていることが少なくありません。
親の過干渉、コントロールによって子どもの自尊心が傷つけられていたり。
親が仕事で忙しく、子どもに時間を割くことができずに子どもが実は寂しさを抱えていたり。
普段寂しい想いをさせているからと、週末には子どもの言うことをなんでも聞いてあげる、という子どもの言いなりになってしまう関係性を作っていたり。
子どもを信頼できずに、常に心配ばかりしていたり。
失敗の経験をさせたくないから、無難なことにしか取り組ませなかったり。
子供が可愛くて、思春期になっても一緒に寝たりお風呂に入ったり膝枕をしてあげたり。
仕事で忙しいから子どもに時間が使えない代わりに、子どもにお金を与えることで満足感を与えようとしていたり。
これらの行動は、親の特にお母さんの「良かれと思っての行動」です。
そうなんですよね、お母さんは子どもに幸せな大人になって欲しい。ただその思いで接しているのですよね。
でも全くお母さんには悪気はないのですが、それが裏目に出てしまうことって育児の現場ではあるのです。
不登校という事実は、子どもの問題ではなくお母さんとお父さんの問題であるケースがほとんどだとカウンセリングをしていると感じます。
だからお母さんお父さんが悪いのですよ!と責める訳ではありません。
むしろ逆です。自分をそして誰かを責める生き方をやめませんか?というステージに来たのではないかと思いますよ。
不登校のお子さんが身を張って、あなたへのメッセージを伝えてくれているのではないかと私はカウンセリングをしていていつも思います。
だからこの子は、あなたを選んであなたの元に生まれてきたのかもしれませんね。
夫婦関係に問題を抱えている時に不登校が起こることもある
そのメッセージの1つとして自分自身が問題児の役割を引き受け、お父さんとお母さんを団結させようとすることがあります。
つまりお父さんとお母さんを仲良くさせたい時に、問題児の役を引き受けることがあるのです。
あなたのパートナーシップは今どのような状態ですか?
もしかしたら今こそあなたのパートナーに向き合う時なのかもしれません。
幸せホルモンの大切さ
幸せホルモンには3種類あります。
オキシトシン
「愛情ホルモン」とも言われるオキシトシンはパートナーや家族など人との楽しい、愛情を感じるコミュニケーションの際に分泌されるホルモンです。
セロトニン
正しい生活リズムとバランスの良い食事を摂ることで分泌されるホルモンです。
ドーパミン
快楽物質とも言われるもので、楽しいことをしているときや褒められている時、何かを成し遂げた時に分泌されるホルモンです。このドーパミンには依存性があり、SNSでいいね👍を求め続けたり、ゲームに没頭したり薬物に手を出すなど刺激を追い求め続ける状態になると、「依存症」と判断されることもあります。
不登校になるとゲームや動画にハマって昼夜逆転してしまうケースが見られることが少なくありませんが、その理由の1つとして、
オキシトシンとセロトニンが十分分泌されていないと、ドーパミンが分泌できるものから簡単に幸福感を得ようとしてしまうことが挙げられます。
不登校にお子さんがなったとしたならば、このオキシトシンとセロトニンが十分に分泌されていない可能性を考えることはとても大切です。
お子さんの気持ちに寄り添っていますか?
会話をしながらのお家での食事は摂れていますか?
カップラーメンやコンビニ弁当などに偏ってはいませんか?
私たちは安全基地が確保されて初めて何が起こるかわからない、自分が傷つくかもしれない世界に飛び込むことができます。
家族という安心できる場がある、いつも味方であり見守ってくれるお父さんやお母さんがいる。そのような場所をもう一度作ってみる機会が今なのかもしれません。
人によって学校に完全再登校できるまでの道のりの期間は様々ですが、親子関係を見直すことで再登校できるようになったクライアントさんも実際におります。
今は昔と違って「学校に行く」ことだけが正解ではありません。大検に受かることで高卒認定と認められますし、高卒の資格がなくても立派に社会で働いている人も沢山います。
ただ今一度お伝えしたいのは、不登校は子どもの問題というよりは「あなたの生き方を見直すきっかけ」と見る方が結果幸せに着地できると実感しています。
あなたもお子さんも幸せな未来に辿り着きますように。
