先日の講座「うまくいくパートナーシップに導くカウンセリングのワザ」にて、ご質問をいただきました。
数回にわたってご質問にお答えしていきます。
いつもありがとうございます、カウンセリングサービスの沼田みえ子です。
沼田先生、お友達のことで相談です。今回のテーマと関係ありませんが良ければよろしくお願いします。
彼女は長い転職生活の末、やっと採用された会社であまり合わず、暴力的なこともあったみたいで、まだ始めたばかりですが、もうやめた方がいいなじゃないかと悩んでいます。
しかし今までの経緯でとにかく悲しみや無価値感、無力感が強くなっていて(そもそも聞くと生育環境からそう感じやすかろう環境なのです)辞める辞めない以前に自分には力がない、という感じになってしまっているような気がします。
私はひたすら励まし、受容と共感をし、彼女の価値を伝え続けていますが、根本的には自分の生育環境や自分のセルフイメージの見直しが必要なレベルに感じます。ただカウンセリングを積極的に受けるという感じではないので、彼女自身が、また友達や周囲の人ができることはどんなことがあるのか知りたいと思っています。
長くなりましたがよろしくお願いします。
今日は関東地方、冷たい雨が降っています。こんな日はカサカサの肌が潤う気がして、乾燥で肌が痒くなる私には嬉しい天気だったりします。
と言うわけで、今日のご相談者さんは潤いさんに決定です。
潤いさん、ご相談をどうもありがとうございます。
お友達のことを親身に心配し、こうして相談をするとは、潤いさんは本当にお優しい方なんですね。では早速良い方法を考えていきましょう。
親の言葉は権威の言葉
私はひたすら励まし、受容と共感をし、彼女の価値を伝え続けていますが
潤いさんがこれまで取り組まれてきたことは、間違っておらず、私が思うにとっても正しいことをされてきたと感じます。
なので是非、これからもお友達に為に続けて行ってください。
それに加えてより効果的なことがあるとするならば、お友達よりも年上の方、または恩師、所属する団体の立場のある方、心理学の専門家(セミナー講師やカウンセラーなど)など、お友達が心理的に立場が上だと感じられる人から、
お友達の価値を伝えてもらう
「あなたなら大丈夫だよ」という励ましの言葉をかけてもらう
のがいいかな、と思います。
私たちが子供時代、親からの言葉って100%正しいと感じませんでしたか?
親の言うことが全て、みたいな。
親に「あなたがおかしい」と言われたら、「私っておかしいのかな」と素直に思ってしまうし。
親に「あなたは何やってもダメな子」と言われたら、「私ってダメな子なんだ」と思ってしまいます。
つまり親の言葉には影響力があるのですが、それは子供時代の私たちよりも親は長く生きてきたから、私たちよりもより物事を知っていて、体験しているからこそ、正しいことを言っている、と認識するからです。
親は子供から見ると、上に見上げる立場が上の人、つまり「権威者」と捉えます。
この権威者は、先生、先輩、上司、専門家がこれに該当します。
例えば私たちは体の調子が悪くなって病院に行くと、ドクターの言葉を信じますよね?ドクターは医学の専門家だと認識するからです。
小学校で、クラスメイトに褒められるよりも、担任の先生に褒められた方が嬉しくありませんでしたか?
権威者の言葉って、それだけ影響力があるのです。
心と現実を一致させる事実を知る
私たちは、心で思うことと現実を一致させたい心理パターンを持っています。
例えば「夫が浮気をしているのでは?」とあなたが疑っているとしましょう。
その証拠を探すために、スマホをこっそり覗き見したり。
夫のカバンをあさって、ラブホテルのカードがないか、避妊具を隠し持ってやしないか、探し回ってみる。
でも、何も証拠になるようなものは見つからない時。
「なーんだ、私の思い過ごしかぁ」
とホッとするどころか、
「絶対何か隠しているに違いない」
と、車のGPSをチェックしたり、実は男の名前でLINEを登録しているのでは?とさらに男性名のLINEを全て開けてチェックしてみたり。
探偵っていくらぐらいでできるんだろう?と探偵事務所のHPを何気なく見てみたり。
証拠探しを続けてしまう心理があるのです。
そうこうしているうちに、偶然夫のスマホの画面に「ポーン」とハートマーク付きのLINEの文面が着信とともに表示されたのを目撃してしまったら。
「あぁ、やっぱりね」と、どこかホッとする瞬間があるのです。
夫が浮気している、と思う心と現実が一致したから、です。
この心の法則を踏まえて考えます。
しかし今までの経緯でとにかく悲しみや無価値感、無力感が強くなっていて(そもそも聞くと生育環境からそう感じやすかろう環境なのです)辞める辞めない以前に自分には力がない、という感じになってしまっているような気がします。
このお友達は、「私は無力」「私にはどこにも価値が無い」と言う思い込みから、それを証明するための行動を無意識にとっているのではないか、と推測できます。
わざわざ上司に怒られるような失敗をやらかしたり。
なんでそんな過酷な会社に転職する?のような職場を選んだり。
本人はもちろん一生懸命やっている感覚なので、「どうしていつも自分はこんな目に?」と訳がわからない感覚を感じてしまいます。
でも、「心と現実を人間は一致させようとする」と言う事実をまずは知り。
心のありようを変えると、現実が変わる、という事実をまずは知る事。
だから自分の心に向き合う大切さを知識として知ると、もしかしたらお友達はカウンセリングなど、自分の心に向き合うことに興味を抱いてくれるかもしれませんね。
心の仕組みを知っている潤いさんにとっては、とってももどかしさを感じている事でしょうけれど、
ただカウンセリングを積極的に受けるという感じではない
と言う事ならば、お友達は今の現状を潜在意識では本当は変えたく無いのかもしれません。
先ほどの心と現実を一致させる心理パターンで言うならば、
「ほらね、私って何やっても力が無いでしょう?」
「ほらね、私ってやっぱり悲しい現実がお似合いなくらい、私自身に価値が無いのよ」
と、今の辛い現状に身を置く選択を無意識にですがしているのではないでしょうか?
お友達がこの心の力学を知って、ご自身が「なんとかせねば!」と気づかない限り、現実を変えていくことはなかなか難しい気がします。
この心の法則は、具体的にこちらで解説しています。
プロセスを信頼する
潤いさんが心理学に興味を持ったのは、いつだったでしょうか?
どうして興味を持たれたのでしょうか?
多くの場合、何かしらの人生の問題に直面して、「なんとかせねば!」と気づいて、カウンセリングを受けたり自分の心と向き合うことに取り組まれたのではないかと思うのです。
その人その人によって、気づくタイミングがあります。
お友達を励まし、価値を伝え続けることはとても大切なことですので、どうかこれからも続けてあげてください。
こんなにも心配してくれるお友達を持てた、潤いさんのお友達は幸せ者ですね。
いつの日か、潤いさんのお友達が「なんとかせねば!」と気づかれる日が来ますように、、と祈って見守ってあげましょうよ。
プロセスは完璧ですから、いつかそのような日がきっとやってきますよ。大丈夫!
潤いさん、ご相談をどうもありがとうございました。