先日の講座「うまくいくパートナーシップに導くカウンセリングのワザ」にて、ご質問をいただきました。
数回にわたってご質問にお答えしていきます。
いつもありがとうございます、カウンセリングサービスの沼田みえ子です。
カウンセリング講座ということで、アドバイス頂けるとありがたいです。
ボラカン(※:注釈1)を始めたのですが、両指で数える程度でストップして、できないまま資格失効になりました。理由は自分の無価値感を突きつけられたのと、人の依存心をきちんと受け止められなかったことです。よくクライアントさんが自分の問題を見せてくれるって言われますが、本当にそうだなと思いました。
やりたいと思って始めたことも簡単に捨てて、何がしたいのかとか、何のために神戸メンタルサービス(※:注釈2)で学んでいるのかとか、この先進んでいく理由もわからなくなりました。
多くの人がどんどん先に進んで行って。ボラカンだってみんな大なり小なり問題を乗り越えてやってるのに、それすらまともに続けられない自分の欠点みたいなものを突きつけられるのが辛くて、、。
今はボラカンがやりたいことだったのか、すらわからなくなりました。自分がやりたい事とか、ビジョン的なものがわからなくなった時はどう修正したら良いでしょうか?アドバイス頂けると幸いです。
※:注釈1ボラカン→ ボランティアカウンセリングの略。カウンセリングサービスのプロカウンセラーは、必ずボランティアカウンセリングを経験し、決められた基準をクリアしなくてはならない。
※:注釈2神戸メンタルサービス→ カウンセリングサービスの母体団体。カウンセラー養成スクールの運営をしている。カウンセリングサービスのプロカウンセラーはこのスクールを卒業することが条件とされる。カウンセラーを目指さなくとも、癒しを進めるための100人規模のグループセラピーも行っている。
今日のご相談は、やりたいことがわからなくなってしまった、迷える子羊のような内容ですね。子羊はラムと英語では言われますね。
ということで、今回のご相談者さんはラムちゃんに決定!ラムちゃん、ご相談をどうもありがとうございます。
コツコツ目標に向かう努力をする意欲を阻むもの
ラムちゃんのようにカウンセラーになる、という目標に限らず、
起業したい
独立したい
資格を取って、昇給を狙いたい
弁護士になるために司法試験を突破したい
資金を貯めて、自分のお店を持ちたい
婚活頑張って、幸せな結婚をしたい
などなど、私たちは何か「こうなりたい」という目標を持ち、それに向かってコツコツと努力をしていきますよね。
ところがある一定の期間がすぎると、
「なんのために私、頑張っているんだろう?」
「このやり方で合っているんだろうか?」
「これやっている意味、ある?」
「これって本当に私のやりたいことだったっけ?」
という問いが心の中に湧いてくるのですよ。
この問いかけにちゃんと答えられたら、迷いなくまたコツコツと努力を継続できるのですが、答えられないと、途端に努力をするモチベーションが下がってしまいます。
心の痛みの先に才能がある
自分の「こうなりたい」を実現させる過程では、自分の抱える心の痛みに向き合うプロセスが待っています。
例えばお店を持つために、資金をコツコツと貯めていこうとしている時。
なかなか目標金額に到達しないとしたら。
そういえば、いつも私は経済的に困っているなぁ、、と自分は稼ぐ力が無い、と自分の無力感と向き合ったり。
周りの人と比べて、いつもできない自分に劣等感を感じていたり。
ラムちゃんのケースですと、クライアントさんの依存心を受け止めきれなかった自分は、なんて力の至らないボランティアカウンセラーなんだろう、、と自分の無価値感を感じたり。
仲間はどんどんボランティアカウンセリングの件数をこなしていっているのに、私は立ち止まってしまっている。みんなはすごいなぁ、、と劣等感を感じてしまったり。
なぜラムちゃんがこんな無価値感や劣等感を感じてしまうかといえば、
本当はクライアントさんの依存心を受け止めてあげたかった!!
それなのにできなかった、、。という思いがあるから。
本当は私もカウンセラーをやってみたい。
でも、ボランティアカウンセリングが続けられない私って、ダメなやつだ、、という思いがあるから、ですよね?
なぜラムちゃんはボランティアカウンセラーをやってみようと思ったのでしょうか?
プロになるかならないかは別として、きっと
「辛い気持ちの誰かを救ってあげたい」
「幸せになれるお手伝いをしたい」
そんな優しい思い、があったのではないでしょうか?
その優しさは、ラムちゃんの才能の一つなんですよ。
このように、心の痛みの先には才能が存在しているのです。
その目標を達成したら、あなたはどんな気持ちになる?
やりたいと思って始めたことも簡単に捨てて、何がしたいのかとか、何のために神戸メンタルサービス(※:注釈2)で学んでいるのかとか、この先進んでいく理由もわからなくなりました。
今はボラカンがやりたいことだったのか、すらわからなくなりました。自分がやりたい事とか、ビジョン的なものがわからなくなった時はどう修正したら良いでしょうか?アドバイス頂けると幸いです。
目標がぶれてしまったみたいですね。
でも大丈夫!このような時には、自分の感情に注目すると良いですよ。
例えば、あなたが自分のカフェのお店を持ちたいと思っているとしましょう。
お店を持った時、あなたはどんな感情を感じたいのでしょうか?
お店でくつろぐお客様を見て、幸せな気持ちを感じたいのか。
常連さんとお話しして、楽しい気持ちを感じたいのか。
その感情を感じている未来の自分を想像してみます。
感情は時空を超えて、感じることができますから。
未来の感情を今、この瞬間に想像で感じることができます。
同じように、ラムちゃんはカウンセラーとしてクライアントさんのお話を伺い、どんな感情を感じたいでしょうか?
「ラムちゃんにお話を聞いてもらえて、本当に心が軽くなりました。ありがとうございます。」
と言われたら、何を感じますか?
その感情をまずは味わってみましょう。ゆっくりと噛み締めるように味わってみてください。
その感情、ラムちゃんは好きですか?
いつの日か味わってみたいですか?
NOだとしたら、きっとラムちゃんのやりたいことではないのでしょう。
YESならば、ラムちゃんのやりたいことの可能性は高いですよ。
その感情を感じたいのであれば、もう一度、取り組んでみてはいかがでしょうか。
課題を知ることも大事
「心の痛みの先に才能がある」と、先ほど明記しました。
でも、心の痛みに向き合うの、結構辛いものなのですよね。
ボラカンだってみんな大なり小なり問題を乗り越えてやってるのに、それすらまともに続けられない自分の欠点みたいなものを突きつけられるのが辛くて、、。
ラムちゃんも、赤裸々にご自身の心境を語ってくれていますよね。
そうなのです、心の痛みと向き合うことは本当に本当に辛いの!だから逃げたくなるのですよね。
でも、掲げた「こうなりたい」を達成するには、それぞれに与えられた「痛みを癒して乗り越える課題」をクリアする必要があります。
大丈夫、課題は誰もが必ず乗り越えられます。
あなたの可能性を信じて。
あなたには、課題を乗り越えるためのちゃんと十分な力が備わっていますよ。
私も今年10月に大怪我をして右手の握力ゼロになりましたが、今では右手でお箸を使ってラーメン食べられるまで回復しましたから。
人間が秘めている力って、本当にすごいのです。
さて、ここからラムちゃんに特化した内容になりますが。
人の依存心を受け止められない、ということは、ラムちゃんの依存心をお母さんに受け止めてもらえなかったのではありませんか?
私たちは自分の気持ちを誰か、特に母親に受け止めてもらえないと、誰かの気持ちなんか受け取ってやるものか!!と怒りが湧いてきます。
「大人になった今でも、誰にもわかってなんかもらえていない、私の本当の気持ちも。頑張りも。悲しみも。努力も。落ち込んだことも。辛かったことも。」
そんな心のシャッターを下ろしたくなるような気持ち、抱えているのではありませんか。
見当外れなことを書いていたら、申し訳ありません。スルーしてくださいね。
もしも見当違いでなかったとしたら、その気持ちを、赤裸々なラムちゃんのお気持ちを話してみませんか。
よかったら、私に聞かせて頂きたいです。
大丈夫、全部受け止めますから。
何も心配しないで、ただ話してごらん、と言いたいです。
待っていますからね。
ラムちゃん、ご相談を本当にありがとうございました。