日々生活をしていると、なにがしかの困難やハプニングが起こる事がありますよね。
先日、こちらの運転免許の試験を受けてきました。
パスポートやら滞在ビザやら住所を証明する書類一式を受付に出すと、
必要書類欄には明記されていないのですが、外国人(つまり私達)には必要な書類が
1部だけ足りないということがわかりました。
この試験場までは高速で45分程かかるところで、家からはかなり遠いところ。
おまけに試験日は事前に予約をとらねばならないのですが、半月以上先まで予約はいっぱい
です。
「また出直し冗談じゃない
」
そう私が思った時、
受付の女性はインターネットのサイトのアドレスをメモに書いて、ここにつないで書類を
プリントアウトして戻ってくるよう指示してきました。
と、いってもインターネット環境がどこで手に入るのか、皆目わかるはずもありません。
「この建物のすぐ近くに、図書館があるからそこに行けばパソコンがあるわよ。」
時計をみると、10時半に予約を入れた試験時間まであと15分しかありません。
急いで同行してくれた夫が車を回してくれました。
図書館につき、自動ドアの前に立つと、ドアが開きません。
「なぬなんで
」
ドアをおしても引いても、うんともスンともいわず・・・。
開館時間を見ると、普段は10時オープンなのに、この日は12時から・・・と
書かれていました。
「げ、なんてこった!どうしよう
もはやこれまでか・・」
と思いきや、夫は携帯でインターネットカフェを検索し始めました。
ここから7KM離れたところにインターネットカフェではないのですが、インターネットポイント
があることがわかり(それでも遠い・)電話をしてみると、残念ながらプリンターの設備が
無いとのこと。
「万事休す・・・」
時計を見ると、後5分で10時半になろうとしていました。
私 「もうダメかも。予約取り直しで、また出直しだね。」
夫 「何諦めているんだよ。なんとかなるよ。とりあえずダメもとでその試験場でプリントアウト
出来ないか、頼んでみようか。」
また試験場のビルに戻ると、「COUNCIL COMMUNITY」と書かれた場所が目につきました。
「公共の何かだから、もしかしたらパソコン使わせてもらえるかも・・」
そんな淡い期待を胸にドアを開けようとするも、鍵がかかっています。
中には白人のおばあちゃんが1人、カウンターで電話をしています。
「閉まっているのかなぁ・・」
他の建物をうろうろしても、どこも空き家状態で誰も人がいません。
また先ほどのコミュニティに戻ってみると、やはりドアのかぎが閉まっている。
けれども見かねた白人のおばあちゃんが電話を終えて、ドアを開けてくれました。
「何かしら?」
「あのう、本当に実は今困っていて・・・。運転免許の試験に書類が必要だと言われて、
パソコンとプリンターをかして頂きたいんです。失礼なのは重々承知なのですが・・」
夫がしんみょうな顔つきで言うと、
「あらー、残念ながらここにはプリンターはおいていないのよ、ごめんなさいね。」
あー、もう終わった・・。
折角ここまで来たのに・・・。
今日まで交通法規、頑張って覚えてきたのに・・。
また予約からやり直しか・・。
そんな落胆感満載の私達に、おばあちゃんが言いました。
「オフィスデポ(オフィスで使うプリンターの付属品やら文房具を
扱うお店の名前です)でなら、パソコン画面が印刷できると思うわよ。
この近くにあるから行ってみたらどうかしら?車なら5分よ。」
「そうですか、ありがとうございます。行ってみます。」
急いで言われた通りに車を走らせると、確かにそのお店は存在し、
そこでインターネット画面にアクセスでき、印刷が出来ました。
しかし、この時点で試験の予約時間を15分過ぎていました。
「だめか、でも、一か八か・・」
もう一度試験場に戻り、受付の前には10人ほどが並んでいます。
イライラしながら待つこと5分。
「もう、何が何でも受けさせてもらいたい」
そんなオーラをだしていたのか、20分以上も時間を過ぎていたのですが、
受付の女性は手続きを済ませてくれ、受験させてくれました。
全てがそうではないのですが、
「もう手がない、どうしたものか・・」
と思った時、
「でも今出来ること、何かないだろうか何かとっかかりになるものはないだろうか
」
と、今出来ることに取り組んでいくと、状況を打開できるきっかけを手にすることが出
来る時があります。
今回はそんな事を実感する出来事でした。
今日も日本から遠く離れた場所で、何とか毎日を送っています。
今日も皆さまにとって良い一日でありますように