インナーチャイルドという言葉、一度は聞いたこともあるかもしれませんね。
心理セラピーを受けたことのある方なら、一度は取り組んだ事があるかもしれません。
傷付いた子供時代の自分に会いに行って、そして抱きしめてあげる・・・
そんなセラピーを。
これは昔の傷付いた自分自身を癒してあげる目的もありますが、
あなたの中に「傷付いた自分を癒す力を育てる」という意味合いも多分にあることをご存知でしょうか。
24時間いつもカウンセラーが寄り添って、貴方の悲しさや苦しさの言葉を聴くことはなかなか
現実的には難しいもの。
カウンセリングの最終目的は、カウンセラーがいなくても、自分自身で歩ける力を育てること。
自分のことを自分自身で支えて行ける力を、クライアントの方の中に築いていくことだと思います。
先日、次男が
「ママ、この近くにすごく眺めのいい所があるの知ってる
友達とチャリ(自転車のことです)で行って見つけたんだ。
一緒に行こうよ」
と誘ってくれたので、次男は自転車、私は膝のリハビリがてらウォーキングに行きました。
そこは緑あふれる里山。
私の今現在住む町は、私の小学生時代を過ごした地域でもあります。
懐かしい里山が、場所は少し違いますが、まだ似た景色として残っていることをこの時
知りました。
「へぇ~、家の近くに実はこんな里山が残っていたのか~。
ママね、子供時代こんなところで毎日遊んでいたんだよ。
四葉のクローバーを探したり、クリ拾いしたり、お花で冠をつくったり、笹舟をつくったり。」
次男はいまどきの子なのか、虫が大嫌い。
里山の中をズンズン進む私に
「僕、ここで待ってる。ママ1人で探検してきて良いよ。」
と草はらで自転車にまたがって次男が後ろから声をかけてきました。
私は里山の奥深くに入って行きました。
立ち止まると木の葉が風に吹かれてカサカサとなっています。
足元にはダンゴ虫。
どこからかウグイスの声。
ハチがまわりを飛んでいて、枝には蜘蛛の巣。
私が5歳から小5まで過ごした見慣れた風景がありました。
そこに、小1だった自分を歩かせてみました。
あの時は貧乏だった時代。
木造文化アパートに家族5人で住み、私の世界は狭い家と、この里山と、そして小学校だけ。
小さな世界で生きていました。
小1だった私は洋服も粗末で、毎日弟の面倒を見ていたような子供。
その女の子に声をかけました。
「知ってるあなたは後に高校では男の子に恋をするし、お仕事で世界中に行く事になるんだよ。
結婚していろんな国に住むことになる。
素敵な旦那さんと2人の息子に囲まれて、幸せな毎日を過ごすんだよ。
今はそんな服着て、内職のお母さんのために家にいないようにしているけれど、
素敵な未来が待っているの。
今を頑張って。私はあなたを応援しているから。」
そう。
あの女の子に声をかけられる位、私は大人になった。
そんな自分を確認して、里山を下りて行きました。
「ママ~、何処まで行っていたの
僕心配したよ。」
「ごめんごめん。なんだか懐かしくてさ。こんな里山、まだ残っていたんだね~」
その日会った小1の私は、まだこの先何が起こるのか何も知らない様子でした。
あの昭和の時代を、ただ一生懸命生きている様子でした。
けれども私は声をかけられた。
「今を頑張って。あなたを応援している。」と。
もしも出来ることならば、是非子供時代の自分に声をかけてあげてください。
「あなたは頑張っているね。」
「大丈夫。私がついている。」
それが出来ている時、貴方の心に「自分を愛する、労わる心」が備わっていきます。
その力がついていけば、きっと貴方は大丈夫。
ちゃんと自分で支えて行けますよ。
支える力が備わると、どんな状況にも立ち向かえる強さが生まれます。
鬼に金棒です
今日もブログを読んでいただき、ありがとうございます。
良い一日でありますように