「中途半端なこと、辞めてよね!しらじらしいのよ」
ベビーカーを押して歩いていた女性が脇にいた男性に叫んで、坂道をベビーカーを押しながら駆け上がって行きました。
雨の降る昨日のお昼に、買い物帰りに見た光景です。
雨の降る中、男性はベビーカーに乗っている男の子に雨が当たらないよう、傘をかざして歩いていました。
その男性に先ほどの言葉を女性が浴びせました。
走り出した女性も、当然男の子も雨で濡れてしまったことでしょう。
男性はとぼとぼと傘をさしながら買い物袋をさげ、後をゆっくりと歩いていました。
私はちょうど同じ方向だったので、一体どうしたのだろうと後を歩きながらその2人とベビーカーを見守っていました。
そして程なく、同じマンションに入って行きました。
そうか、あの二人はきっと夫婦だったんだな。
でも、折角夫が傘をかざしてくれていたのに、何故あの女性は怒り心頭だったのでしょうか
全くの想像でしかないのですが、似たような事、私もしたことがあったかもなぁ・・とぼんやりと歩きながら
考えていました。
例えば買い物中。
男の子が退屈でぐずりだした。
なのにのんびりと買い物をしている夫。
「子供がぐずっているのに、なんで気がつかないのよ!こっちは大変なのに」
例えば夫は本当はゴルフに行くことになっていたけれど、雨で中止に。
なので、今日は妻の買い物に付き合うことにした。
「あ~、本当にゴルフ行きたかったのになぁ。」
そんなふと漏らした言葉に、
「私はいつだって子供と一緒で、なにも好きなこと出来ないんだよ
毎日こうして買い物と公園と・・・それだけの毎日なんだよ
なんで私の気持ち、わかってくれないの」
表に出ると、雨が降っていた。
夫が傘を持っていたので、息子が濡れないようにかざした。
でも妻からすれば、ずっと怒りを感じていて、夫の傘をかざしてくれた行為が、まるで
妻のことをわかってあげられなかった罪滅ぼしで行なっている行為
(これを補償行為といいます)に妻には見え、そんなことをしてくれたって私は許さないから!
と感じていたのかもしれません。
この場合、妻が感じていた気持ちは
「私の大変さ、わかって欲しいのよ。」
この一点かもしれません。
雨の中イライラして走る妻。
ベビーカーには雨にぬれる男の子。
折角の自分の好意が踏みにじられたように感じる夫。
登場人物、誰1人ハッピーな気持ちではありません。
多くの人は自分と近い関係の人、
例えば夫や子供、自分の親などに、
「自分のことをわかって欲しい。そして助けて欲しい。」
という気持ちを持ちやすく、それがかなわないとイライラとした気持ちを感じてしまうことがあります。
この女性も「こうしてくれると助かるんだ。こんな気持ちを理解して欲しいんだ。」
と上手く伝えられたら、男の子は濡れずにすんだかもしれませんし、女性もイライラしなくてすんだかもしれないですし、男性も気持ち良く傘を息子のために活用できたかもしれないのです。
そして私達が思うのと同じ分だけ、パートナーや子供達も同じように感じているかもしれません。
もしもイラッとしているようだったら、どんな気持ちをわかって欲しいのだろう?と
ちょっと寄り添う様な気持ちを向けてあげると、ハッピーな気持ちにしてあげられるかもしれません。
皆、大変さや頑張りなどわかって欲しいのでしょうね。
今回のことは私の勝手な想像で、本当のところはどうして女性が怒ってしまったのか、謎ですけれど。
今日もブログを読んでいただき、ありがとうございます。
良い一日になりますように