冷静にベストを尽くすために~長友選手の考え方~

香港で地下鉄の改札を抜けようとした時、お財布をすられていることに気がつきました。
当時、妊娠臨月でどうやら私は狙われていたようです。
背負っていたリュックのカバンが全開になっていて、お財布だけが消えてなくなっていました。
キャッシュカード、銀行のカード、香港滞在証などもろもろのカードごとすられ、私はパニックになりました。
何とかしないと・・・。「落ち着け、落ち着け!」と心でつぶやいても心臓はドキドキ、次への行動は何をしたらいいのか、すぐには思い浮かびませんでした。

ドイツに滞在していた時。
長男が1歳の時、ベビースイミング教室を終えてプールのパーキングへ向かうと、私の車のヘッドライト部分のガラスが割れてしまっていました。その近くに1人のトルコ人と思われる男性が立っていて、彼はタクシードライバーだと名乗りました。
ちょうど私の停めてあった車の目の前に、やはり前方のヘッドライトが破損した白いベンツのタクシーが停まっていました。
この状況を見て、私も察しがついたのですが、そのタクシードライバーは早口のドイツ語でまくしたててきました。
「これが僕の勤めているタクシー会社だ。ここに電話して詳しい補償の件は訊いてくれ!」
1歳の長男はぐずるし、私もどうドイツ語で切り返したら良いか、冷静な判断が出来ずにいました。
彼は私の手にタクシー会社の電話番号が書かれた紙を押しつけ、ヘッドライトが破損したタクシでーさっさと去ってしまいました。
その場にポツンと取り残された私と息子。
「そうだ、まずは修理しにいかないと。あー、でも修理に時間がかかるだろうから車のあるうちにスーパーに
買い物に行かなくちゃ。」
そんなことを考え、ヘッドライトが壊れた車でスーパーに行き、家に荷物を下ろし、車のディーラーに向かいました。
そこでタクシー会社に問い合わせしてもらうと、そのような名前のドライバーはいないと言われ、ディーラ―の方は私に「車のナンバープレートの番号は覚えていますか?」と訊いてきました。
そこでハッとしました。そうなんです。一番肝心のものを私は控えていませんでした。
ナンバープレートと、タクシーの前方座席についているドライバーの名前を控えることが常識だったとこの時に気がついたのです。

この話は結局、弁護士が絡む話にまで発展し、最終的にはドライバーが割り出され、事なきを得たのですが、
当時は”自分の焦る感情に支配され、冷静な判断が出来ず”にいました。

こんな昔の話を突然思い出したのは、昨日の朝日新聞を読んでいた時のこと。
今、日本はサッカーW杯アジア最終予選で盛り上がっていますね。
その中での要の選手、長友選手の話が載っていました。
サッカーやゴルフなどスポーツは、その試合中、常に色々な状況がやってきます。
調子のいい時、そしてピンチの時。
強いスポーツプレーヤーは常に「冷静さ」を求められます。
先の私のような「どうしよう、どうしよう!」という様な焦りの気持ちに支配されると、体が思うように動かなく
なってしまうかもしれません。
彼は調子の悪い時の心を制御できれば、ピンチで慌てなくなると言います。この気持ちを一定に保つ訓練の為に、
「自分が感じていることをノートに書きだし、否定的な思考をしている自分と向き合う。
そしてこの感情をどのようにコントロールし、静めていくかをじっくり考える。」
ということを常にしていたそうです。
だから彼は試合がどんな結果で終わっても、常に笑顔なんだそうです。

実は車をぶつけられたのは、この後にもう一度ありました。
その半年後、近所の公園の駐車場に車を停めておいたのですが、長男を連れて戻ってみたら、今度は
中年のドイツ人女性が立っていました。どうやらその女性が車を駐車場から出そうとしたら私の車の側面と接触してしまった様子。
私は手痛い経験があったので、今度は冷静にナンバープレートをみて、事故個所の写真をとり、相手の車も撮影し、免許証も見せてもらいました。
そしてすんなりと事故後の処理は進みました。

今年2月のサッカーウズベキスタン戦で、日本は負けてしまったのですが、その時、長友選手は
負けてもそのことをバネにして成長すればいいっと僕は思っていた。」そうです。

人は毎日の生活の中で「あ~~、失敗した!」と思う出来事に出合うことがあります。
でも、その「失敗」を「次の成長」につなぐことが出来たら、あの香港のスリもタクシードライバーとの事故の経験も無駄ではなかったことかもしれません。
現にしばらくはドイツのあの白いベンツタクシーを見るたびに、吐き気に見舞われることがありましたが、
あの経験のお陰で常に車には小型カメラを積んでおき、次の車の事故では冷静に判断が出来ました。
そしてあの香港の一件依頼、スリで有名なイタリアでもスペインでもスリの被害には会わなくて済みました。
カバンを抱えこみ、「絶対に取られないわよっ!オーラ」を放っていましたから。

今日もブログを読んでくださりありがとうございます。
良い一日になりますように。

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この記事を書いた人

沼田みえ子のアバター 沼田みえ子 心理カウンセラー

1968年4月横浜生まれ。夫婦関係、恋愛問題が得意。

JAL国際線CAとして世界中の空を飛んだあと横浜ー大阪と2年半遠距離恋愛だった彼と1994年に結婚。離婚の危機にあった夫と夫婦再構築の時に心理学を知る。2012年よりカウンセリング活動を開始。カウンセリングだけではなく、講演、心理学ワークショップの講師など精力的に活動しています。

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